No.2500, No.2499, No.2498, No.2497, No.2496, No.2495, No.2494[7件]
無道空 #翼角
「持たざるが故に全てを支配する」という思想の家。
空は名前すら持っておらず、便宜上使用する「空」という名前はある人物が与えたもの。母親はおらず、今の彼には父親もいない。
人として生まれ生きながら何も持たないという矛盾。何も、とは本当に何も、全てだ。
#創作キャラの家族関係
無道ルートに入らないしそもそも書けないしウッカリブログにあるから呟くけど、無道に「空」の名前をあげたのは大和の母親の百合。夫の空夜から文字り、無道少年の話を受けて「空(くう/から)」とつけた。この時無道10歳。家の宿命から逃げたくて家出したところ、大和を妊娠中の百合と出会う。
「お前(大和)になりたかった」っていうのは百合と空夜の息子にって意味でもあるし大和は無道家の求める「何も持っていない」に限りなく近いからだし真実「誰もが持っているはずなのに持っていない」ものがあるから
でもそれは大和に対してあんまりにも酷い言い草なので最高に自虐
1.ifの未来
大和と出会い且つ大和が生存しない限り死ぬ
2.夢・目標
道に従うか違えるか
3.可愛いところ
子どもの頃の思い出は宝物
4.外見・服装
教師なので性格のラフさに反して割とかっちりしてるし校外でもそんな感じだけどあのポニテは何故許されているのか?
5.言わせたい台詞
「できるならお前になりたかった、なんてな」
6.声
……小西克幸?/佐藤拓也
#リプきた創作キャラ語ったー
https://shindanmaker.com/745533
「ちょうど三家の当主代行が揃っている訳ですし」
「いや、」
龍臣の言葉を無道が否定した。
「俺は代行じゃない。当主だ」
「……ということは、貴方は」
龍臣の声は低い。
「その手で父君を殺められたと?」
「いいや」
無道は笑った。
「無道は因縁や業すら背負えない。父は自ら消えたよ」
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「持たざるが故に全てを支配する」という思想の家。
空は名前すら持っておらず、便宜上使用する「空」という名前はある人物が与えたもの。母親はおらず、今の彼には父親もいない。
人として生まれ生きながら何も持たないという矛盾。何も、とは本当に何も、全てだ。
#創作キャラの家族関係
無道ルートに入らないしそもそも書けないしウッカリブログにあるから呟くけど、無道に「空」の名前をあげたのは大和の母親の百合。夫の空夜から文字り、無道少年の話を受けて「空(くう/から)」とつけた。この時無道10歳。家の宿命から逃げたくて家出したところ、大和を妊娠中の百合と出会う。
「お前(大和)になりたかった」っていうのは百合と空夜の息子にって意味でもあるし大和は無道家の求める「何も持っていない」に限りなく近いからだし真実「誰もが持っているはずなのに持っていない」ものがあるから
でもそれは大和に対してあんまりにも酷い言い草なので最高に自虐
1.ifの未来
大和と出会い且つ大和が生存しない限り死ぬ
2.夢・目標
道に従うか違えるか
3.可愛いところ
子どもの頃の思い出は宝物
4.外見・服装
教師なので性格のラフさに反して割とかっちりしてるし校外でもそんな感じだけどあのポニテは何故許されているのか?
5.言わせたい台詞
「できるならお前になりたかった、なんてな」
6.声
……小西克幸?/佐藤拓也
#リプきた創作キャラ語ったー
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「ちょうど三家の当主代行が揃っている訳ですし」
「いや、」
龍臣の言葉を無道が否定した。
「俺は代行じゃない。当主だ」
「……ということは、貴方は」
龍臣の声は低い。
「その手で父君を殺められたと?」
「いいや」
無道は笑った。
「無道は因縁や業すら背負えない。父は自ら消えたよ」
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鬼道ナナキ #翼角
鬼を受け継ぐ家。継承は誕生と同時で継承者は(対外的にはともかく)当主。至って単純。
ナナキは過去最高の七匹を継いだ当主。
ナナキの父親はカズキで一匹のみ、祖父はイツキで五匹を継いでいた。ちなみに最低一匹(必ず月影)が直系の子に継承される。
#創作キャラの家族関係
カズキの姉(ナナキの伯母)は自分が当主でないことに不満を抱き家を出、鬼の継承を理解しないまま自分の子を当主にしてみせるつもりで自分の父親=ナナキの祖父イツキを上回る六匹・ムツキと生まれた子に名付けるも継承されなかった。というこぼれ話
鬼の継承自体は血を受け継ぐ直系から選ばれるだけで、男女や生まれの早い遅いの別は関係ない。という更にこぼれ話。
ナナキの従兄弟にあたるムツキくんは母親の執心や本家の業とは無関係に大学生活を謳歌している。のに高校生になったナナキが勝手に住み着いてつらい。かわいそう
でも鬼らしい人(月影)が料理とか洗濯とかゴミ出しとか手伝ってくれるし鬼道の本家からいつの間にか下宿代みたいな何かが振り込まれてラッキー。これでナナキがいなければ万々歳。ムツキくんは今日も元気
1.声
内山昂輝……?/濱野大輝
2.趣味
人間観察
3.可愛いところ
態度はでかいが身長は小さい
4.作成時苦労した点
彼だけは最初から彼として存在して最古
5.家族構成
父カズキ・母若菜・祖父イツキ。本人は従兄弟ムツキの家に居座っている
6.他のキャラとの関係
大和→楽しい玩具・鷹臣→滑稽・無道→哀れ・月影→主従だが対象は自分ではないと薄々察している
#リプきた創作キャラ語ったー
https://shindanmaker.com/745533
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鬼を受け継ぐ家。継承は誕生と同時で継承者は(対外的にはともかく)当主。至って単純。
ナナキは過去最高の七匹を継いだ当主。
ナナキの父親はカズキで一匹のみ、祖父はイツキで五匹を継いでいた。ちなみに最低一匹(必ず月影)が直系の子に継承される。
#創作キャラの家族関係
カズキの姉(ナナキの伯母)は自分が当主でないことに不満を抱き家を出、鬼の継承を理解しないまま自分の子を当主にしてみせるつもりで自分の父親=ナナキの祖父イツキを上回る六匹・ムツキと生まれた子に名付けるも継承されなかった。というこぼれ話
鬼の継承自体は血を受け継ぐ直系から選ばれるだけで、男女や生まれの早い遅いの別は関係ない。という更にこぼれ話。
ナナキの従兄弟にあたるムツキくんは母親の執心や本家の業とは無関係に大学生活を謳歌している。のに高校生になったナナキが勝手に住み着いてつらい。かわいそう
でも鬼らしい人(月影)が料理とか洗濯とかゴミ出しとか手伝ってくれるし鬼道の本家からいつの間にか下宿代みたいな何かが振り込まれてラッキー。これでナナキがいなければ万々歳。ムツキくんは今日も元気
1.声
内山昂輝……?/濱野大輝
2.趣味
人間観察
3.可愛いところ
態度はでかいが身長は小さい
4.作成時苦労した点
彼だけは最初から彼として存在して最古
5.家族構成
父カズキ・母若菜・祖父イツキ。本人は従兄弟ムツキの家に居座っている
6.他のキャラとの関係
大和→楽しい玩具・鷹臣→滑稽・無道→哀れ・月影→主従だが対象は自分ではないと薄々察している
#リプきた創作キャラ語ったー
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真宮鷹臣 #翼角
修験道の流れを汲む真宮家。双子の長男龍臣長女楪がいるものの次期当主は次男鷹臣と既に決まっている。龍臣は眼が過剰に良いものの反して験力がなく、楪は申し分ない験力だが女なため。楪は鷹臣を認めないと反発して家を出、鷹臣は楪に認められようと努めている。
#創作キャラの家族関係
1.声
……立花慎之介?/梅原裕一郎
※声については例えようがなかったので具体的人物名を引き合いに出しましたが深くは考えていませんしもう少し低いと思います
2.変なところ
精神構造
3.趣味
無趣味。錫杖を見比べるのは好き
4.好みのタイプ
考えたこともない(控えめで温和な女性。無自覚)
5.長所・短所
真面目で勤勉・真面目で勤勉(思い込むと自己を捨てるまでのめり込む)
6.キャラの自己評価
努力において他者に劣っているとは決して思わないが至るべきには決して至れない未熟者
#リプきた創作キャラ語ったー
https://shindanmaker.com/745533
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真宮鷹臣(まみやたかおみ)/翼角高校奇譚
高校1年生。真面目で一見して取っつきにくい。主人公・本郷大和とは寮で同室。その実態は日夜怪異を調伏する現代の修験者。
以下、プロフィール。
1年1組。大和の羽生寮でのルームメイト。図書委員。
…なのだが大和の起床から就寝まで、一度も姿を見せたことがない。
学力・運動共にトップクラス。入学式では新入生代表挨拶を務めている。
常に淡々とした性格。
修験の流れを汲む真宮家の次男にして次期当主。飯綱法・天狗召喚法などを行使し管狐を収めた竹筒と呪符を常に持ち歩いている。
幼い頃から当主に相応しくあるための英才教育を受けており、学生生活も修行の一部ととらえている。日夜人外の折伏に余念がない。
入寮も自立のため。本来は他校への進学を決めていたのだが、翼角高校へ進路を変更した理由はある事情から忘れている。
* * * * *
以下、ネタバレ。
真宮鷹臣は真っ当に歪んだ人間である。
鷹臣が歪む由縁は二点。
一点目。幼い頃から当主に相応しくあるためと教育され、姉・楪に否定されたこと。「こうであれ」「こうでなければならない」という抑圧は鷹臣自身の矜持と理念に昇華されるが、同時に「否定されたくない」「認められたい」という恐怖と欲求をも生んだ。しかしながら鷹臣はそれを表出できるほど弱くも器用でもなく、また修験者は人界の守護者であるという認識から務めへの滅私という形で自己の恐怖・欲求から逃避する。ここまでの人格形成、若干十五歳。
何事もなければ鷹臣は歪みを抱えながらもそれを見せず、人並みに「優等生」らしく成長し人並みに「仕事のできる人間」として大人になっただろう――何事もなければ。
しかし運命は流転する。あるいは縁を信じる少女が眠る土地が呼んだ奇跡か。
高校受験を控えた春には早すぎる逢魔が時、調伏すべき怪異を追う鷹臣は蕾もない桜の前である少年に出会う。自身の追った怪異に襲われる少年を図らずも救った鷹臣は気づいてしまった。
目の前にいるはずの少年が『どこにもいない』。世界に紛れているものの、生まれたての無垢な白ですらない、透明無色で形を持つ存在であると。
人には色がある。鷹臣の兄・龍臣などは明確にそれを視認できる。鷹臣は兄ほどはっきり見えるわけではないが、それでもあからさまに少年は浮いた存在だった。人の色は誕生と共にあり、想念や人の縁によって染まってゆく。色には濃淡があり、色の濃い者は溌溂として生に満ちており、逆に薄い者は弱く、時には死に瀕している。色のないに近い者ほど長くは生きられない。
では『色がない』とは? 極めて稀に無色で生まれてくる者はいる。しかしそれは長くは生きられない。あるいは親を始め関わる人間の色に染まって汎化されてゆくものだ。少年ほどの年齢で無色とはおかしい。
いずれにせよ、無色とは常に怪異に狙われる存在である。悪意的に無色を己の色に染め上げることで自身の力に変えることができるためだ。白紙の契約書、あるいは一生分の食事に等しい。幻想の遠のいた現代ではあるが目に見えない存在は確かに蠢いており、ただ一人の人間が抗う術も知らずに生きるには厳しすぎる。
鷹臣はこれを守護せねばならない、と思う。故あって鷹臣も少年もこの夕暮れの出会いを忘却するが、それでも理由なき衝動として進学先を変える程度には鷹臣を突き動かした。
同時に自覚なく歓喜する。仄暗く、歪みが少しずつ見え始める。人界の守護者である鷹臣が初めて見出した庇護すべき対象。放っておけば喰われて消える命。これを庇護することこそ今の自分に課された使命である。
滅私し欲望を捨てた鷹臣が、守護者の務めを盾に自己を再度見出した。少年――本郷大和を守護することで鷹臣は個人を再獲得するが、それは同時に恐怖と欲求をも呼び覚ます。「否定されたくない」「認められたい」、これに「何としても大和を守らなければならない」という強硬な使命感が加わり鷹臣の歪んだ精神はバランスを崩し始める。
二点目。真宮鷹臣という魂は、怪異への憎悪と愛する者への悔恨、同時に己への嫌悪を抱えている。
怪異への憎悪は、こんな存在さえいなければ、というもの。愛する者への悔恨は、守れなかった、というもの。そして己への嫌悪は、憎悪が見当違いであると、悔恨が己のせいだと知って、そう思わなければ生きていられない、というもの。
鷹臣は幼い頃から管狐を使役し、忘却した大和との出会いの後烏天狗とも契約しているが、それらすら怪異の一括りとして心を許せるものではない、いつか裏切るかも知れない存在として認識している。鬼など以ての外で、鷹臣は自覚なくこれに最も嫌悪を示す。
これらは全て鷹臣のものではなく、遠い誰かの過去の感情である。しかし鷹臣からは不可分であり、鷹臣はこれらを認識することはないにせよ自他の区別をつけられず、また気づいたとしても一点目の歪みと混合してしまう。
憎悪は調伏すべき怪異を過剰に屠る形で表れ、悔恨は粘ついた執着に変わる。嫌悪は内罰的に鷹臣の足を縛る。
もしもこの歪みに囚われることがあるとすれば、鷹臣はただ一人の何もできないちっぽけな人間として、人間に持ちうる最大の感情で、人間の理を超えかねない。
仮に太陽が喰い尽くされ、守りたいと思った少年を失った場合、鷹臣は「八番目の七不思議」になる。
己の使役していた、本当は心を寄せられた存在たちを人間として喰らい尽くし大和という自己の寄る辺を見失い、散逸して形にならない感情のまま。大和といた、楽しかった日々の夢を抱えて、君のいない春に眠る。
* * * * *
以下、メタネタ。
「仮想BLゲームのメイン攻略対象」、「よくいるクールな攻め」という記号から始まった真宮鷹臣は最も起伏に富み、人間になったキャラクターである。
最も地に足をつけた堅実な設定から、最も不安定で破綻した精神に転身しており、書きやすくて書きにくい。しかしながら大和以上に人間らしい真っ当な人間。少年らしい少年。あるいは主人公。
永一綺克という過去の存在が生じる以前からヤンデレを疑われていた痕跡があるため、真面目な人間ほど執着が強いという性質に変貌していったらしい。むしろ永一の方が後付けだが、ジェノサイダー属性の付与は永一のせい。
こんな真宮くんもハッピーエンドの向こうでは「本当はできるけどできないふりしてやってもらう」ことにちょっとした喜びを見出すかわいらしい男になるはずなのでこれからの変遷も微笑ましく見守って欲しい。
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修験道の流れを汲む真宮家。双子の長男龍臣長女楪がいるものの次期当主は次男鷹臣と既に決まっている。龍臣は眼が過剰に良いものの反して験力がなく、楪は申し分ない験力だが女なため。楪は鷹臣を認めないと反発して家を出、鷹臣は楪に認められようと努めている。
#創作キャラの家族関係
1.声
……立花慎之介?/梅原裕一郎
※声については例えようがなかったので具体的人物名を引き合いに出しましたが深くは考えていませんしもう少し低いと思います
2.変なところ
精神構造
3.趣味
無趣味。錫杖を見比べるのは好き
4.好みのタイプ
考えたこともない(控えめで温和な女性。無自覚)
5.長所・短所
真面目で勤勉・真面目で勤勉(思い込むと自己を捨てるまでのめり込む)
6.キャラの自己評価
努力において他者に劣っているとは決して思わないが至るべきには決して至れない未熟者
#リプきた創作キャラ語ったー
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真宮鷹臣(まみやたかおみ)/翼角高校奇譚
高校1年生。真面目で一見して取っつきにくい。主人公・本郷大和とは寮で同室。その実態は日夜怪異を調伏する現代の修験者。
以下、プロフィール。
1年1組。大和の羽生寮でのルームメイト。図書委員。
…なのだが大和の起床から就寝まで、一度も姿を見せたことがない。
学力・運動共にトップクラス。入学式では新入生代表挨拶を務めている。
常に淡々とした性格。
修験の流れを汲む真宮家の次男にして次期当主。飯綱法・天狗召喚法などを行使し管狐を収めた竹筒と呪符を常に持ち歩いている。
幼い頃から当主に相応しくあるための英才教育を受けており、学生生活も修行の一部ととらえている。日夜人外の折伏に余念がない。
入寮も自立のため。本来は他校への進学を決めていたのだが、翼角高校へ進路を変更した理由はある事情から忘れている。
* * * * *
以下、ネタバレ。
真宮鷹臣は真っ当に歪んだ人間である。
鷹臣が歪む由縁は二点。
一点目。幼い頃から当主に相応しくあるためと教育され、姉・楪に否定されたこと。「こうであれ」「こうでなければならない」という抑圧は鷹臣自身の矜持と理念に昇華されるが、同時に「否定されたくない」「認められたい」という恐怖と欲求をも生んだ。しかしながら鷹臣はそれを表出できるほど弱くも器用でもなく、また修験者は人界の守護者であるという認識から務めへの滅私という形で自己の恐怖・欲求から逃避する。ここまでの人格形成、若干十五歳。
何事もなければ鷹臣は歪みを抱えながらもそれを見せず、人並みに「優等生」らしく成長し人並みに「仕事のできる人間」として大人になっただろう――何事もなければ。
しかし運命は流転する。あるいは縁を信じる少女が眠る土地が呼んだ奇跡か。
高校受験を控えた春には早すぎる逢魔が時、調伏すべき怪異を追う鷹臣は蕾もない桜の前である少年に出会う。自身の追った怪異に襲われる少年を図らずも救った鷹臣は気づいてしまった。
目の前にいるはずの少年が『どこにもいない』。世界に紛れているものの、生まれたての無垢な白ですらない、透明無色で形を持つ存在であると。
人には色がある。鷹臣の兄・龍臣などは明確にそれを視認できる。鷹臣は兄ほどはっきり見えるわけではないが、それでもあからさまに少年は浮いた存在だった。人の色は誕生と共にあり、想念や人の縁によって染まってゆく。色には濃淡があり、色の濃い者は溌溂として生に満ちており、逆に薄い者は弱く、時には死に瀕している。色のないに近い者ほど長くは生きられない。
では『色がない』とは? 極めて稀に無色で生まれてくる者はいる。しかしそれは長くは生きられない。あるいは親を始め関わる人間の色に染まって汎化されてゆくものだ。少年ほどの年齢で無色とはおかしい。
いずれにせよ、無色とは常に怪異に狙われる存在である。悪意的に無色を己の色に染め上げることで自身の力に変えることができるためだ。白紙の契約書、あるいは一生分の食事に等しい。幻想の遠のいた現代ではあるが目に見えない存在は確かに蠢いており、ただ一人の人間が抗う術も知らずに生きるには厳しすぎる。
鷹臣はこれを守護せねばならない、と思う。故あって鷹臣も少年もこの夕暮れの出会いを忘却するが、それでも理由なき衝動として進学先を変える程度には鷹臣を突き動かした。
同時に自覚なく歓喜する。仄暗く、歪みが少しずつ見え始める。人界の守護者である鷹臣が初めて見出した庇護すべき対象。放っておけば喰われて消える命。これを庇護することこそ今の自分に課された使命である。
滅私し欲望を捨てた鷹臣が、守護者の務めを盾に自己を再度見出した。少年――本郷大和を守護することで鷹臣は個人を再獲得するが、それは同時に恐怖と欲求をも呼び覚ます。「否定されたくない」「認められたい」、これに「何としても大和を守らなければならない」という強硬な使命感が加わり鷹臣の歪んだ精神はバランスを崩し始める。
二点目。真宮鷹臣という魂は、怪異への憎悪と愛する者への悔恨、同時に己への嫌悪を抱えている。
怪異への憎悪は、こんな存在さえいなければ、というもの。愛する者への悔恨は、守れなかった、というもの。そして己への嫌悪は、憎悪が見当違いであると、悔恨が己のせいだと知って、そう思わなければ生きていられない、というもの。
鷹臣は幼い頃から管狐を使役し、忘却した大和との出会いの後烏天狗とも契約しているが、それらすら怪異の一括りとして心を許せるものではない、いつか裏切るかも知れない存在として認識している。鬼など以ての外で、鷹臣は自覚なくこれに最も嫌悪を示す。
これらは全て鷹臣のものではなく、遠い誰かの過去の感情である。しかし鷹臣からは不可分であり、鷹臣はこれらを認識することはないにせよ自他の区別をつけられず、また気づいたとしても一点目の歪みと混合してしまう。
憎悪は調伏すべき怪異を過剰に屠る形で表れ、悔恨は粘ついた執着に変わる。嫌悪は内罰的に鷹臣の足を縛る。
もしもこの歪みに囚われることがあるとすれば、鷹臣はただ一人の何もできないちっぽけな人間として、人間に持ちうる最大の感情で、人間の理を超えかねない。
仮に太陽が喰い尽くされ、守りたいと思った少年を失った場合、鷹臣は「八番目の七不思議」になる。
己の使役していた、本当は心を寄せられた存在たちを人間として喰らい尽くし大和という自己の寄る辺を見失い、散逸して形にならない感情のまま。大和といた、楽しかった日々の夢を抱えて、君のいない春に眠る。
* * * * *
以下、メタネタ。
「仮想BLゲームのメイン攻略対象」、「よくいるクールな攻め」という記号から始まった真宮鷹臣は最も起伏に富み、人間になったキャラクターである。
最も地に足をつけた堅実な設定から、最も不安定で破綻した精神に転身しており、書きやすくて書きにくい。しかしながら大和以上に人間らしい真っ当な人間。少年らしい少年。あるいは主人公。
永一綺克という過去の存在が生じる以前からヤンデレを疑われていた痕跡があるため、真面目な人間ほど執着が強いという性質に変貌していったらしい。むしろ永一の方が後付けだが、ジェノサイダー属性の付与は永一のせい。
こんな真宮くんもハッピーエンドの向こうでは「本当はできるけどできないふりしてやってもらう」ことにちょっとした喜びを見出すかわいらしい男になるはずなのでこれからの変遷も微笑ましく見守って欲しい。
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本郷大和 #翼角
両親は他界しており叔父(正則)+叔父のツレ(敦矢)と暮らす。
ちなみに父親(空夜)は記憶喪失の身元不明者、母親(百合)自身も18歳の時に両親を亡くしているため大和にとって祖父母にあたる人物はおらず、親戚は母親の弟である正則のみ。
#創作キャラの家族関係
1.作成時苦労した点
無個性にしかならない
2.秘密にしていること
なし
3.一番多い表情
(ᇂ "ᇂ;)
4.作成時こだわった点
如何に無個性から脱却するか?そう思ってデザイン含め3回ぐらい修正したのに無個性
5.言わせたい台詞
「お前はお前で俺は俺だ!お前と俺が今ここにいるんだろ!」
6.そのキャラの気に入っている点
奇人変人人外に囲まれようと無個性という点で決して揺るがず自己を損なわない。っょぃ
1.属性
秩序・中庸(FGO方式)
2.信念・座右の銘
何事も何者も信じたいし信じられるもの
3.声
石井真/江口拓也
4.身長・体格
170cm・体格は普通
5.ifの未来
正史鷹臣・分岐ナナキ・分岐無道・分岐桜(現実から消失)・分岐楪(闘争)・分岐龍臣(隠遁)・分岐陽生(生殺し)・他喰われたり鷹臣ナナキ無道でもアレだったり
#リプきた創作キャラ語ったー
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両親は他界しており叔父(正則)+叔父のツレ(敦矢)と暮らす。
ちなみに父親(空夜)は記憶喪失の身元不明者、母親(百合)自身も18歳の時に両親を亡くしているため大和にとって祖父母にあたる人物はおらず、親戚は母親の弟である正則のみ。
#創作キャラの家族関係
1.作成時苦労した点
無個性にしかならない
2.秘密にしていること
なし
3.一番多い表情
(ᇂ "ᇂ;)
4.作成時こだわった点
如何に無個性から脱却するか?そう思ってデザイン含め3回ぐらい修正したのに無個性
5.言わせたい台詞
「お前はお前で俺は俺だ!お前と俺が今ここにいるんだろ!」
6.そのキャラの気に入っている点
奇人変人人外に囲まれようと無個性という点で決して揺るがず自己を損なわない。っょぃ
1.属性
秩序・中庸(FGO方式)
2.信念・座右の銘
何事も何者も信じたいし信じられるもの
3.声
石井真/江口拓也
4.身長・体格
170cm・体格は普通
5.ifの未来
正史鷹臣・分岐ナナキ・分岐無道・分岐桜(現実から消失)・分岐楪(闘争)・分岐龍臣(隠遁)・分岐陽生(生殺し)・他喰われたり鷹臣ナナキ無道でもアレだったり
#リプきた創作キャラ語ったー
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翼角はそのうちぜ~んぶ描き直さなければならないんですけどザッと概ね全員がいる画像がこれしかない前提で散り散りになったメモのピックアップを併記するけどたぶん物凄く長い #翼角
やっぱり長過ぎるから投稿を分けよう…
翼角を!?中身がなくてびっくりさせてしまいましたねでもありがとうございます!!
北原桜(きたはらさくら)/翼角高校奇譚
高校3年生。校内に聳え立つ大樹『摩訶桜』の近く現れる男子生徒。その正体は名は体を表す。
以下、プロフィール。
3年。クラスは不明。
常に『摩訶桜』の近くに現れる男子生徒。大和と他愛ない話をするようになるが、『摩訶桜』の噂は鼻で笑い飛ばす。
授業を受けている様子はない。
「男女問わず、頼まれれば誰とでも寝る男子生徒が『摩訶桜』の近くに出る」と校内では噂されているようだが…?
* * * * *
以下、ネタバレ。
金髪、気怠げに着こなしたシャツ、いつどの時間帯でも『摩訶桜』の傍に現れる姿は他愛もない噂と一致する。北原桜は間違いなく噂の張本人その人である――が、正しくは人ではない。
名は体を表す通り、北原桜は『摩訶桜』そのものである。
ただし「北原桜」という男子生徒を自称している間はそのことを忘却している。
「会いたい人に会える」「見たいものが見える」と噂される『摩訶桜』は既に空虚である。枯死し、倒木する寸前。それは自然の理であり、樹木として然るべき寿命。しかし桜はまだ倒れるわけにはいかなかった。
七不思議と呼ばれようと、この桜はただの一本の樹木だった。唯一他の植木と異なる点があるとすれば、この木が校内で最も古い木であり、引いては翼角高校の興る理由の一端でもあったこと。この木は今は眠る少女が人の縁を信じる発端でもあった。
「会いたい人に会える」「見たいものが見える」という噂も全くの虚構ではなく、桜の咲き誇る様に夢を見た人たちが実際に幻想したもの。散る桜吹雪は非現実を誘い、人の抱く願いと土地の持つ特殊性も相まって見る者に優しい夢を見せた。その事実がほのかに積み上がることで幻想は信仰となったが、時代と共にそれも薄れ校内の生徒たちの間に流れる噂程度となる。
ある少女に育まれ人々に愛され、それで桜は十分だった。一抹の寂しさを覚えながらも朽ちるときが来たと眠りに落ちようとしたとき――時代外れの幻想信仰を抱いた少年が現れた。
まだ自分を、幻想を求める子どもがいる。桜は少しだけ生き足掻くことにする。既に幻想を見せる力はなかったが、会いたい人に会えるかも知れない、という夢と桜の美しさは少年を慰めた。春が近づく季節を繰り返すこと数度、言葉なき語らいを続けられるのも今年が最後かと桜が諦観したとき、また別の運命が交差する。
寂しい少年を守ると、突如現れた修験者の少年は誓った。
桜は子どもたちの姿に安堵して後を託せばよかった。
けれど――そうはしなかった。
無色の少年を追う悪意は屠られど、傍にいた桜に入り込む。己が慰めてきた少年を唐突に現れた別の存在が庇護すると腕に囲おうとしている。自分と会うためだけに足を運んでいた、自分だけの信仰者が、どこの誰とも知れぬ誰かに!
桜は残るわずかな力と吸い上げた土地の力で少年たちの出会いを忘却させる。けれどまだ、これだけでは足りない。己や他の桜たちが咲き誇る時期が来れば、あの子たちは再会してしまう。けれど我が身は既に虚ろで、立ちゆくことすらままならない。
そして桜は「北原桜」へと変じた。元より願いが姿を持つ土地、更に齢を重ねた桜には難しいことではない。そしてこの地には若く瑞々しい生が溢れている。人間の姿を得た桜は人と交わることで精気を得、己の力へと変えてゆく。
しかしそれは桜としての正しい姿ではない。やがて桜は自己の何たるかを忘却し、知らず暴走を始める。精を飽くほどに求めてもきりがなく、けれど桜の命を満たすには最高の器があった。
白紙の契約書、無色の存在、至高の食餌。
こうして桜は、その心に恋をした少年を歪んだ形で求め始める。
仮に桜が生き残り、望んだ結末を迎えることがあるとしても、それは間違いなく夢である。死に瀕した桜の運命は決して覆らない。
朽ち倒れ最期を迎えるか、あるいは炎にくべられるか。それでも桜は人々を見守り続けた大樹としての矜持を取り戻し、最後に自分を求めてくれた少年を守護し続ける。例え太陽が喰らい尽くされ鬼の手が伸びようと、ほんの花びら一枚程度の守りでしかないとしても。桜の意思は決して、無色の少年を見限らない。
* * * * *
この桜は「北原桜」という名で人のかたちを取り始めるが、そのこと自体は別段珍しくない。
とある男子生徒に恋した別の桜は「さくら」と名乗って彼の前に少女の姿を現し、伐採される直前の金木犀もまた人の姿で生徒に語りかけた。夏の短い命を生きた蝉も忘れないで欲しいと人の身で語りかけ、戯れに作られた雪兎も人の姿で消える寸前を謳歌している。
見えるか見えないか、それは個人によりけりだが日常に常に不思議は現れ、人外もまた人に手を振っている。これが他人より特別よく見え、また好かれ、時には人間とこれらの区別をつけられないのがかつて翼角高校に身を置いていた小鳥遊かいである。卒業生である彼は所用で摩訶桜の傍を通った際、「この木には誰もいない」と感じている。桜が「北原桜」の姿で出歩いているためでもあるし、既に倒木寸前で空虚な状態だからでもある。
別段珍しくもないことではあるが、翼角という土地では特に不思議が多い。
これはこの土地そのものが本来この世にあるべきではない、異能の力を持った異邦者だからである。土地にして元凶たる存在は六枚羽を持った少女の姿で、また理由なく流れ着いただけではあるが、一本の苗木が桜の大樹として成長するまでを見守る内に本来の土地と同化し不可分となった。少女に接触し人の縁を教えた北原という青年は少女に「ツバサ」「ツバサヅノ」と名付け、もっと命の育まれ育つところを見たくはないかと誘った。こうして翼角高校は設立される。
なお数十年、あるいは百年も遅れて同胞の不始末を確認に訪れた異邦のお役所勤めである氏神は、この本来あるべきではなかった土地の歪みを修正することを早々に放棄。「こんな大規模にやらかしちゃって――でもま、時効かな!」の一言でなかったことにする。仕事しろ。
余談だが、この少女はかつて青年であった学校の設立者・北原が亡くなった時点で眠りについており、既に自我は消失している。ただし願いや祈りは生き続けており、楽しいことがあると影として現れることもあるとか。その際目撃された姿は時の生徒たちに「チキチキ(地喜稚鬼)様」と呼称された。角があるため鬼と呼ばれたが、正しい意味での鬼ではなく、子どもを愛する優しい少女である。
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以下、メタネタ。
「仮想BLゲームの攻略対象」、「一人ぐらいはいるミステリアスで思わせぶりで最後に攻略対象となりその攻略後真エンドが開けるキャラ」という発端。基本骨子も当初から全くぶれていない。
彼のルートは最も幸せである。素直になれないながらも主人公・大和は惹かれていくし、桜も時にはひねくれながら最大の愛を注ぐ。相思相愛と呼んで差し支えない。ただし上述の通り、これは全て優しい夢であり現実ではない。
それでもⅠで散る彼は最後の最後、Ⅶで大和を守る最後の鉄壁となる。翼角高校奇譚は最後まで、桜の祈りと願いを叶える物語である。
以上のような素性なので彼について語れることは少ない。人でもないし経緯が経緯なので軽率なネタにも落としがたい。作中で唯一、標榜するBLらしく、不特定の男性と(女性とも)肉体関係を持っていると公言されてはいるが。
けれど物語で一番優しく儚い存在なので、語ることがないにしても北原くんもいるんだなと認識してもらえれば嬉しい。
なお大和と組み合わせた場合、どちらが受で攻なのか、あるいはリバなのか? それは見る人の心の中に。
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