No.1029

#トウジンカグラ #進捗
「あたま! おさむさまのあたま!」
 三葉と小六太の二人がかりで引きずり下ろされた清佐は、わんわんと泣きながら氷雨の頭を指差した。
 氷雨は思わず己の頭に手をやった。幼子の鼻水で湿っていたが、それを気にする猶予もないほどの衝撃に目を見開いていた。
 確かに己は頭が固いのかも知れない。昔からの幼馴染には再三再四頭が固いと呆れられているし、視界の端でこちらを指差しながらけらけら笑う蒼天もそのようなことを口にする。だがしかし、今ここで、昨晩知り合い肩に乗せただけの幼子に泣かれるほど頭が固い、などということがあるだろうか。
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日記

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