No.97, No.96, No.95, No.93, No.92, No.91, No.90[7件]
昨日まで2行だった11話が昨晩と今日の昼で5,000字ぐらい想定1/4場面終わったのでえらいえらいえらーーーーい!!!!って思ってる。丸1日で5,000字は世間一般で考えるととても遅いだろうがそういうんじゃない進んだことが偉い。ヨーシヨシヨシヨーシヨシヨシ #トウジンカグラ
火群のビジュアルに好きな要素、無。氷雨のビジュアルに好きな要素、ちょっと有。波佩のビジュアルに好きな要素、マシマシ。17年前から継続(火群)、改変(氷雨)、17年のブランクなし完全新規(波佩)の差 #トウジンカグラ
ハグの日ヒサホム #トウジンカグラ #小咄
こいつは案外と触れ合うのが好きらしい。
眠るとき、特に寒いときなどはぎゅうぎゅうと抱きついてくるし、身体を重ねるときにも隙間がないぐらい背中に腕を腰に足を回してくる。首筋ですんすん鼻を鳴らしたり深く息を吸ったり、吐息をこそばゆく思うのももう随分前に慣れてしまった。未だに互いを知らない時分に、自棄になったように抱きつかれたときには硬直することしかできなかったが、思えばあの頃からこいつは触れ合いを求めていたのだろう。
こっそりと表情を盗み見れば目を細め頬を緩めて、例えるならば日向で眠る猫のような顔。盗み見ていたはずなのに目が合えば、咎め拗ねるよりも先に甘やかに視線が蕩ける。流れ出すまま、ひさめ、と名前を呼ばれれば胸が詰まる。
肌と肌、体温が触れ合うのが好きなのだろうと思う。かく言う己とて誰かと触れ合うことなどほとんどなかった。肌を合わせた相手など過去におらず、父には憎まれ愛情を注いでくれたか弱い母と触れ合う機会も限られていた。妹を抱き上げたことはあれど、強い兄でなければと思うばかりで親愛を示すために頬を擦り寄せたこともない。
ならばきっと、これも自分もお互いの欠けたところをぴったりに、ちょうどよく埋め合っているのだと思う。絡まる手足、首の太い血管に預けられ寄せられる唇があまりにもちょうどいい。温かくて、愛おしい。
知らず綻んだ唇が、何よりも尊い名前を紡ぐ。応えて瞬く穂波の瞳はうつくしく輝いて、あの時のようにあどけなく細められた。黄金の恵みの中に己の微笑が佇んでいる、その事実をただうれしく、愛おしく思う。
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こいつは案外と触れ合うのが好きらしい。
眠るとき、特に寒いときなどはぎゅうぎゅうと抱きついてくるし、身体を重ねるときにも隙間がないぐらい背中に腕を腰に足を回してくる。首筋ですんすん鼻を鳴らしたり深く息を吸ったり、吐息をこそばゆく思うのももう随分前に慣れてしまった。未だに互いを知らない時分に、自棄になったように抱きつかれたときには硬直することしかできなかったが、思えばあの頃からこいつは触れ合いを求めていたのだろう。
こっそりと表情を盗み見れば目を細め頬を緩めて、例えるならば日向で眠る猫のような顔。盗み見ていたはずなのに目が合えば、咎め拗ねるよりも先に甘やかに視線が蕩ける。流れ出すまま、ひさめ、と名前を呼ばれれば胸が詰まる。
肌と肌、体温が触れ合うのが好きなのだろうと思う。かく言う己とて誰かと触れ合うことなどほとんどなかった。肌を合わせた相手など過去におらず、父には憎まれ愛情を注いでくれたか弱い母と触れ合う機会も限られていた。妹を抱き上げたことはあれど、強い兄でなければと思うばかりで親愛を示すために頬を擦り寄せたこともない。
ならばきっと、これも自分もお互いの欠けたところをぴったりに、ちょうどよく埋め合っているのだと思う。絡まる手足、首の太い血管に預けられ寄せられる唇があまりにもちょうどいい。温かくて、愛おしい。
知らず綻んだ唇が、何よりも尊い名前を紡ぐ。応えて瞬く穂波の瞳はうつくしく輝いて、あの時のようにあどけなく細められた。黄金の恵みの中に己の微笑が佇んでいる、その事実をただうれしく、愛おしく思う。
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これは二次創作なので実際どうなるか知らんけど穂群が凍雨のこと「親父さん」て呼ぶのがあまりにも““““良””””き #トウジンカグラ
飾と凍雨、置いて行かれた系愛の重いそこに縋るしかない男たち、キャラ被ってるんだよ💢とは思っている。凍雨は情交編でしか出てこないけど #トウジンカグラ
ついでなので去年の11月19日と22日の中断したやつ #トウジンカグラ #小咄
七宝とフジの里の暮らしはあまりにも違い過ぎる。
何せ寒い。この屋敷は見る限り里の他の家屋よりは立派だが、それでもどこからか風が吹き込んでくる。七宝宮で隙間風など感じることはなかった。火群は好んで寄りつくことはしなかったが、思えば贅を尽くされたヒノモトで最も尊い帝の御所なのだ。他のどこよりも暮らしやすい場所には違いない。
そもそも、目が開けないほど白く眩く一面に積もる雪など火群は初めて見た。昼には目を瞬くばかりのそれが夜になると月明かりに淡く輝いて、しんしんとして、音が吸い込まれるという感覚も火群は初めて知った。その不思議な聞こえの世界を堪能したのは雪の深まり始めたほんの初日のことで、今や屋敷の囲炉裏の傍で背を丸めるばかりである。
その囲炉裏も、今は灰をかけられてすっかり灯りを落としている。灰の下の埋み火のおかげで外よりはよほど暖かいだろうし、重ねて被った衾も熱を閉じ込めてはいるが、それでも寒いものは寒い。
なので火群は触れるものに腕を絡め、足を絡めて、ぎゅうと抱き寄せた。寝衣越しにも触れる温もりが心地良く、ぐりぐりと頬を寄せてほうと息を吐く。抱いたものを引きずり込むようにもぞもぞと衾に潜り込んでみる。
「……穂群」
「ん」
頭の天辺をくすぐる声が降ってくる。
火群は喉奥だけで答えて、足りない分を埋めるようにまた頬を寄せる。
ぺったりと、潰れるぐらいにくっついた耳がどこか大きく気忙しい音を拾う。それはどっ、どっと重く響いて、聞いた火群はふるりとちいさく身体を震わせた。じわりと滲む衝動のまま、衾の中で更に腕を、足を絡める。ぐっと抱き締めた身体が強張って、それからぎこちなく弛緩する。
「……寒いのか」
再度落ちてくる声は、かたくてやわらかい。
そろと、火群の肩に手が触れる。それは寄せるでもなく、けれど引き剥がすこともせず、半端な場所で留まっている。手のひらからじわりと滲む熱はただただ熱い。
「んー?」
それがおかしくて、火群は寄せるばかりだった頭を持ち上げた。
衾の中から見上げれば暗がりの中、濃藍の瞳がそうっと、しかし奥に炎を揺らめかせて見つめている。
ああ、この顔ときたら。
思わず声を上げて笑いそうになる。堪えるようにまた顔を伏せて、熾火を隠せない男の胸に頬を寄せる。ぐりぐりと頬を押しつければ男の寝衣が徐々にはだけて、触れる皮膚の厚さと響く鼓動の速さが鮮明になる。半端に触れる手を擦り抜けて自ら腕の中に囚われに行く。そのくせ逃がさないのはこちら側なのだと、腹も下肢も押しつけながら足を強く絡める。
「さみィ」
「……な、ら、囲炉裏に、火を」
「いいよ。わかンだろ?」
掻き抱いた身体がぎこちなく、体よく理由を見つけて衾から、火群の腕から逃げだそうとするが許さない。これ以上はとけてくっついてしまうほどに抱きついて視線だけで見上げれば、いよいよ以てゆらゆらと揺れる濃藍が火群を捉えていた。もしもここで灰で覆った炭に再び火を入れれば、その炎よりも赤い頬が見えるのだろう。
それも愉しそうではあるが、火群はとかく寒いのだ。折角温めた床の温もりも、冷静ぶっておきながらゆらゆら揺れる欲を隠せない男も逃がすつもりはない。追い打ちとばかりに囁く。
「な、ひさめ」
「っ」
殊更大切に紡いだ名前は吐息になって、はだけた男の肌を擽る。どうしようもなく跳ねた氷雨の鼓動を笑うことはせずただ擦り寄れば、観念したように、それでもそろりそろりと、氷雨の手が火群の肩を、背を滑った。やわりと、今度こそ確かに抱き締められて火群もぐりぐりと身体を寄せる。強張る氷雨の身体がやっぱりおかしくて、けれど笑みは唇を舌でなぞって宥め飼い慣らした。
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七宝とフジの里の暮らしはあまりにも違い過ぎる。
何せ寒い。この屋敷は見る限り里の他の家屋よりは立派だが、それでもどこからか風が吹き込んでくる。七宝宮で隙間風など感じることはなかった。火群は好んで寄りつくことはしなかったが、思えば贅を尽くされたヒノモトで最も尊い帝の御所なのだ。他のどこよりも暮らしやすい場所には違いない。
そもそも、目が開けないほど白く眩く一面に積もる雪など火群は初めて見た。昼には目を瞬くばかりのそれが夜になると月明かりに淡く輝いて、しんしんとして、音が吸い込まれるという感覚も火群は初めて知った。その不思議な聞こえの世界を堪能したのは雪の深まり始めたほんの初日のことで、今や屋敷の囲炉裏の傍で背を丸めるばかりである。
その囲炉裏も、今は灰をかけられてすっかり灯りを落としている。灰の下の埋み火のおかげで外よりはよほど暖かいだろうし、重ねて被った衾も熱を閉じ込めてはいるが、それでも寒いものは寒い。
なので火群は触れるものに腕を絡め、足を絡めて、ぎゅうと抱き寄せた。寝衣越しにも触れる温もりが心地良く、ぐりぐりと頬を寄せてほうと息を吐く。抱いたものを引きずり込むようにもぞもぞと衾に潜り込んでみる。
「……穂群」
「ん」
頭の天辺をくすぐる声が降ってくる。
火群は喉奥だけで答えて、足りない分を埋めるようにまた頬を寄せる。
ぺったりと、潰れるぐらいにくっついた耳がどこか大きく気忙しい音を拾う。それはどっ、どっと重く響いて、聞いた火群はふるりとちいさく身体を震わせた。じわりと滲む衝動のまま、衾の中で更に腕を、足を絡める。ぐっと抱き締めた身体が強張って、それからぎこちなく弛緩する。
「……寒いのか」
再度落ちてくる声は、かたくてやわらかい。
そろと、火群の肩に手が触れる。それは寄せるでもなく、けれど引き剥がすこともせず、半端な場所で留まっている。手のひらからじわりと滲む熱はただただ熱い。
「んー?」
それがおかしくて、火群は寄せるばかりだった頭を持ち上げた。
衾の中から見上げれば暗がりの中、濃藍の瞳がそうっと、しかし奥に炎を揺らめかせて見つめている。
ああ、この顔ときたら。
思わず声を上げて笑いそうになる。堪えるようにまた顔を伏せて、熾火を隠せない男の胸に頬を寄せる。ぐりぐりと頬を押しつければ男の寝衣が徐々にはだけて、触れる皮膚の厚さと響く鼓動の速さが鮮明になる。半端に触れる手を擦り抜けて自ら腕の中に囚われに行く。そのくせ逃がさないのはこちら側なのだと、腹も下肢も押しつけながら足を強く絡める。
「さみィ」
「……な、ら、囲炉裏に、火を」
「いいよ。わかンだろ?」
掻き抱いた身体がぎこちなく、体よく理由を見つけて衾から、火群の腕から逃げだそうとするが許さない。これ以上はとけてくっついてしまうほどに抱きついて視線だけで見上げれば、いよいよ以てゆらゆらと揺れる濃藍が火群を捉えていた。もしもここで灰で覆った炭に再び火を入れれば、その炎よりも赤い頬が見えるのだろう。
それも愉しそうではあるが、火群はとかく寒いのだ。折角温めた床の温もりも、冷静ぶっておきながらゆらゆら揺れる欲を隠せない男も逃がすつもりはない。追い打ちとばかりに囁く。
「な、ひさめ」
「っ」
殊更大切に紡いだ名前は吐息になって、はだけた男の肌を擽る。どうしようもなく跳ねた氷雨の鼓動を笑うことはせずただ擦り寄れば、観念したように、それでもそろりそろりと、氷雨の手が火群の肩を、背を滑った。やわりと、今度こそ確かに抱き締められて火群もぐりぐりと身体を寄せる。強張る氷雨の身体がやっぱりおかしくて、けれど笑みは唇を舌でなぞって宥め飼い慣らした。
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書き終わって見返したらメモしたことほぼ書いてないしメモが何書いてるかわかりませんでした。時間的に布団入った後のウトウト状態メモだしな…
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